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住職のお話

『光ファイバー』

この山里にも昨年の春から、光ファイバーが導入され、私のインターネットも昨夏以来、光ファイバー・Bフレッツに接続された。
1秒間に10メガバイツのデータが送れるという。それがいったい速いのか遅いのか、その速さがどれくらいのものなのか……それを感覚的に言葉で表現するのはむつかしい。
今までのISDN電話回線では、ポツポツポツと現れた映像が、サーツと現れるようになった……といった陳腐な表現しか浮かばないが……。そのうち、この10メガバイツでも、遅く感じてイライラしたりするようなことになるのだろうか。
たとえばそのむかし、東海道新幹線が走り始めたとき、速いなーと感じたものが、いまやそれが当たり前のスピードになってしまったーというふうに。
仏教語からきた「刹那」と「ナノ・セコンド」とはどちらが時間の単位として短いのだろう…などという愚にもつかぬ命題が一瞬頭に浮かんだが、すぐにそれ以上には立ち入らないことにした。(ちなみに「せつな」とは1弾指の間に65刹那あるという短い時間のことー広辞苑)
インターネットで瞬時に遠くの博物館の展示をのぞいたり出来るようになったのはありがたいが、一方でヴァーチャルと現実(リアル)との境界がだんだん薄れてくるような気がするのは、どうなるのだろう。
そんなとき「やはり長生きはするものだ」というお定まりのせりふが、浮かんでくるのだが、一方で「冥途の土産話としては、もう充分すぎるかな」という気も正直なところしてくるのである。
満願寺住職 若田等慧